MESSAGE

経営者メッセージ

拡充した生産体制を生かすシステム投資に注力し、
更なる収益力の向上を実現

当社グループは、中国、ベトナム、バングラデシュ、ミャンマー、インドネシアのアジア5か国に工場を展開し、国内を主としたアパレルメーカー向けの衣服縫製や欧米顧客を中心とした生地加工事業(フィルム製造・ラミネート加工)を行っています。

2025年3月期は、縫製事業においては、好調な市況が下支えとなってアパレル製品の堅調な受注を維持し、カジュアルウェアを中心に生産拡大を図ることができました。生地加工事業についても、欧米アパレルメーカーを中心に透湿・防水機能に優れた高付加価値商品の受注が伸長し、生産量の大幅な拡大につながりました。特にコロナ後の需要回復と新たな成長を見通し、建設した新工場においては、完成後、顧客ニーズに合わせながら生産キャパシティを順次拡大し、中期経営計画4年目となった2025年3月期では、堅調な受注をしっかりと受け止める生産拠点として、中心的な役割を担うまでに成長しました。

目標としていた新工場が無事に完成し、いわば“ものづくりの器”が整った今、今後は生産管理のスピード向上と生産プロセスの効率化に向けて、システム面への投資を一層強化したいと考えております。本社および各工場において、生産や業務の情報を一元的に管理できる仕組みを導入し、現場の状況をリアルタイムで把握できる体制の整備を進めてまいります。これにより、生産管理の精度を高めるとともに、業務全体の効率化を図り、スピーディーな経営判断や経理処理の迅速化を目指します。

工場のスマートファクトリー化によって、生産性を高め、本社と生産拠点がこれまで以上に連携し、さまざまな顧客ニーズに対応できる生産管理体制にさらに磨きをかけることが重要です。将来的に売上高1,000億円という大きな目標を見据え、その実現にふさわしい生産体制、組織づくりを進めるべく、次期中期経営計画への確かなステップとなる1年にしたいと考えております。

中期経営計画最終年度という節目を迎える今期、世界的な地政学リスクや経済の先行き不透明感といった不安定な要素は依然として少なくありません。しかし、こうした環境変化を的確に捉え、柔軟かつスピーディーに対応していくことこそ、私たちの強みです。短期的な変動に一喜一憂することなく常に中長期な視点を持って、持続的な成長に向けた取り組みをグループ一丸となって進めてまいります。次期中期経営計画においても、更なる成長と飛躍を目指してまいりますので、ぜひご期待ください。

今後とも皆様のご理解と一層のご支援を賜りますようお願い申し上げます。

代表取締役